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優良ストック住宅推進協議会(東京都千代田区)はこのたび、シンポジウム「スムストックレポー戸2016」を開催した。
同団体はハウスメーカーなどが中心となり一定の品質を持った既存住宅「スムストック」の流通促進に取り組んでいる。

会では2008年の設立以来、「スムストック」が売買成約した数は3742棟(2014年度)になったと発表。
15年度は単年度で過去最高の約1500棟の成約を見込んでおり、累計では5200棟ほどになる。

なお、「スムストック」の条件とは住宅履歴データがあり、
50年以上にわたる長期点検・補修制度があり、新耐震基準に適合しているもの。

シンポジウムでは成約した3700件のデータも紹介。
築年数の平均が16年で、建物成約価格が1079万円。
築21年以降の建物は平均522万円で成約しており、通常なら建物価値はゼロとされる慣例とは異なり、
市場で評価されている点を強調した。
また売買時に5割のユーザーがリフォームを実施しているとの報告もあった。

さらに、スムストックに携わるための資格「住宅販売士」の有資格者は16年1月時点で3873人。
2月の試験では1500人が参加しており、今後さらに既存住宅流通に取り組む体制を強化する。

和田勇会長は「戦後日本は、住宅に890兆円投資しているが、その資産は今340兆円くらいしかなく、
500兆円以上が消えてしまった。
こういうもったいないことはおかしい」と話す。
今後は各社とも建てた建物が流通する際には適正に評価し、
品質に伴う価格で流通させていくことをさらに推進していく。

リフォーム産業新聞からの引用