CASE36:アイランド型キッチンで、料理を家族のまんなかに
【家族三人で料理ができるキッチンを目指して】
築18年のマンションにお住まいのRさんは、台湾国籍の三人家族。
以前、台湾のご友人の通訳として弊社によるリフォームの一部始終に立ち合い、その仕上がりとやり取りを信頼していただき、今回のご依頼となりました。
ご夫婦ともに料理好きなRさんですが、元々あったキッチンはリビングの隅に配置され、一人が作業するのがやっと。お子さんも合わせて家族三人でキッチンに立ちたいと、アイランド型キッチンへのリフォームを希望されました。
【AFTER】三人一緒でも余裕のスペースに
Rさんのお話を伺って、提案したのは、Ⅱ型キッチン。Ⅱ型とは、コンロとキャビネットが並列しているレイアウトのこと。2つのキャビネットによって、作業スペースを広くとれ、収納力もアップ。体の向きを変えるだけでコンロとシンクを行き来できるので、作業動線も短くできます。
今回は、シンク台の背面にも収納を設け、家族の誰かが料理をしている間に、ほかの家族がリビング側から配膳の準備をできるように、背の低いお子さんでもお手伝いがしやすくなりました。
【無垢の床で光と風を感じるリビングに】
【AFTER】軽く広々とした印象に
もう一つオーダーいただいたのが、リビングダイニングから廊下へと続く床材を無垢のオーク材に変えること。前述のご友人が弊社で床を無垢材にリフォームし、その感触や心地よさをRさんご自身が体感して「ぜひうちでも」と思ったそう。
以前の床はマンションによくある合板の防音フローリングで、お部屋全体のトーンを暗くしていました。明るい木肌の無垢材に変えることで、光と風を感じるような居心地のいいリビングになりました。
じつは、この無垢材にはもう一つの効果が。
アイランドキッチンにリフォームする際、問題となったのが既存の床暖房の配置でした。床暖房を活かすとなると、どうしてもキッチンの配置の選択肢が狭まり、理想の「家族みんなで立てるキッチン」は叶わない事態に。理想のキッチンを取るか、床暖房を取るか‥‥。そのとき、夢を後押ししてくれたのが無垢材の「蓄熱性」だったのです。
無垢材は天然の木で作られているため、呼吸をします。暖房や窓から入った日差しの熱を吸収し、蓄えるため、素足で歩いてもひんやりしない体感温度を保つのです。Rさんは床暖房をやめ、夢のキッチンを叶えることができました。
ちなみに、キッチン周りの床はタイルを使用。無垢材の弱点として、水に弱いということが挙げられますが、水回りの床を意匠性の高い本物のタイルにすることで、耐水性や防汚性をアップし、住まいの印象も一段グレードアップさせています。
本物志向のRさんは、コンロ側の壁にもタイルを使用。そのこだわりに応えるため、コンロ側と冷蔵庫上の吊戸棚は、キッチンメーカーからコンロ台と同じ面材を取り寄せ、造作しました。
小さな工夫としては、以前は壁から出っ張る形であった物入を、壁とならしたオープンラックにし、動線を広くしました。ちょっとした飾り棚としても使え、隠すところは隠す、見せるところは見せる、とヌケ感のあるお部屋の演出にも役立っています。
工事前写真
事例DATA
- 所在地:東京都品川区
- 建物の種類:マンション
- 築年数:築18年
- 施工期間:1ヶ月
- 施工面積:42㎡
- 費用:500万円